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アイテム詳細
角川エンタテインメント
グループ:DVD
ランキング:47509
価格:¥ 4,725
発売日:2007-12-21
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カスタマーレビュー ![]()
スパイの非情な世界
(2008-01-10)
増村保造監督といえば、良くも悪くも男女の狂おしいまでの熱情を描くことにその手腕を発揮する監督。 そういう意味ではこの“陸軍中野学校”はまさに毛色の変わった異色作です。 とは言え、さすがは撮影所全盛期にみっちり技術を身に付けた監督さんだけあって、(会社からのお仕着せ仕事とはいえ)娯楽映画として決して出来は悪くありません。 当時、全盛期を過ぎたとは言え、スパイ映画は007ものを筆頭に結構はやっていたはずです。 “中野学校“は007流の軽快で陽性なスパイものに対抗して、とことん暗い非情なスパイの世界を描いています。 全編を通して漂う不気味な暗さはやはり増村流。
恋愛ものではないとは言え、やはり男女の関係が最大の見せ場になっていて、ここでも監督は本来得意でない題材の中に、自分の手腕を発揮できる場面を巧みに盛り込んでいると思います。 まだ二十代の小川真由美さんは、翳のある独特な美しさを発揮していて、この作品のヒロインとしてはぴったりです。 ひょんなことからスパイの世界に引っ張り込まれてしまった主人公が、自分の恋人と諜報合戦を繰り広げる羽目に陥ると言う脚本は見事でした。 あまり評判はよくないようですが、続編も見たいものだ、という気にさせられる出来栄えの映画だと思います。
一作目
(2007-10-26)
二作目以降は、サスペンススパイ映画となっているが、この作品は違う。市川雷蔵を含め、スパイに育て上げられる人物の苦悩と反戦の思いが込められた、人間ドラマの傑作だ。
重いテーマを重厚な演出で描き出す、増村保造の才能が全面に出たスリラーでもある。
孤高の国産スパイ映画シリーズの原点
(2007-10-07)
ある新入りの陸軍少尉は、怪しい中佐に出会う。その奇天烈な尋問の末に、彼を含めた18人がバラックに集められた。そして、背広姿の中佐は「むこう一ヵ年諸君をスパイとして教育するためである!」と言い出した。
これが、日本軍・諜報員養成機関である「陸軍中野学校」の誕生だった・・・。
東宝の『国際秘密警察』シリーズと共に数少ない国産スパイ映画シリーズにして、増村保造監督の『兵隊やくざ』シリーズと共に異色の大映戦争映画でもある。
ここでは時流に翻弄された主人公が、一人前のスパイになる過程を丁寧に描いている。
連続する授業のシーンには「こんなのもアリなの?」と言えるくらいの授業もあるが、当時の世相や全編のモノクロ映像がリアル感を醸し出していた。
主演の市川雷蔵氏はクールにして虚無的で、味わい深い演技を見せていた。共に行動する加東大介氏も、情熱的で味のある物があった。
旧・大映東京の制作ということもあるが、待田京介氏や早川雄三氏・仲田 隆氏・森矢雄二氏・三夏 伸氏・夏木 章氏等の昭和『ガメラ』シリーズの常連もかなり出ている。
またヒロインの小川真由美氏も、悲壮な演技を披露。特に最期のシーンは、涙なしには観れぬ名場面になっている。
シリーズ化を前提にしたわけではないだろうが、後のシリーズ作品と見比べてもパイロット作品としても十分な出来だった。
ぜひ悲壮な戦争映画にして貴重な国産スパイ映画シリーズとして、心して堪能してほしい。

