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アイテム詳細
東宝
グループ:DVD
ランキング:4013
価格:¥ 3,409
発売日:2007-11-09
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カスタマーレビュー ![]()
西洋的人間観と日本的様式美が融合した戦国時代絵巻
(2008-08-16)
原作は、ご存じシェークスピアの「マクベス」。
シェークスピアの「マクベス」や「乱」のもとになった「リア王」は日本人からみると情が感じられない。
でも、その分、人間の持つ本質を鋭く突いています。
この作品のテーマは、人間の業(ごう)。
ヨーロッパでは、人間はどうしようもない存在、と考えてるんでしょう。
だから、あの「羅生門」もヨーロッパで評価が高いのでしょうね。
勧進帳をもとにした「虎の尾を踏む男達」と観比べると面白いと思います。
黒澤映画の中でも屈指の傑作・音の使い方の巧みさ・山田五十鈴の演技の凄さ
(2008-07-15)
言わずと知れた、シェイクスピアのマクベスを見事に日本の下克上の時代に翻案した、黒澤明監督映画の中では私にとって五指に入る傑作中の傑作。シェイクスピア劇の映画化では「乱」(リア王)を凌ぐし、武将が主人公の映画では「影武者」より確実に上だ。ストーリーが面白いのは当然として、どの画面も隅々まで計算つくされた構成、霧や森の中の雨等を見事に捉えた撮影、物の怪の予言に呪縛された三船敏郎・山田五十鈴の夫婦が城主の座の簒奪を決意する夫婦だけの場面での心理劇の組み立て、何れも非の打ち所がないが出来栄えた。三船敏郎の演技にはいつものことながら魅了されるが、ここでは映画史上に残る、ラストのシーンの迫力を指摘しておく。半端な数ではない矢が次々に三船の身体すれすれに飛んできて板壁に突き刺さる。この仕掛けには脱帽だ。
そして、本作では画だけでなく、音の使い方の巧みさにも注目すべきだ。山田五十鈴が室内を歩く時の衣擦れの音、鳥の声、木を切る音等が緊張感をもたらす。さらに、他のレビュアーの方が指摘しているように、山田五十鈴の静かな所作は本作で見落とすことが出来ないポイントだ。三船敏郎演ずる主人公を悪事に誘う魔性がその所作に滲み出ていて圧倒される。その山田五十鈴が幻の血におびえ錯乱する場面の鬼気迫る演技。山田五十鈴なしでは本作がここまで完成度の高いものにはならなかったかただろう。それくらい本作での彼女の果す役割は大きい。
結構最後が・・・
(2008-05-08)
あまり最後がよくなかったような。
できればハッピーエンドで終わってもよかったのではないかと。
声のすごさ
(2008-01-28)
三船敏郎の野太い声。
山田五十鈴の地を這うような声。
この二人の声の対比がスゴイ。
そういえば浅葱(五十鈴)の声はどこか森の老婆に似ている。
独特の間もあいまって鷲津と奥方の会話は今聴いても怖いです。
白黒の所為か画面の闇は本当に暗く
そして追いつめられていく鷲津の生の執着の生々しさ。
ラストの無常観もいい。
一人で見ているとその虚無感に圧倒されます。
落ち込んでいる時には絶対見ないください、これ本当!!
黒澤明が画家であった事を思ひ出させる傑作
(2007-12-13)
−−私の印象では、『蜘蛛巣城』は、黒沢明の全作品中、彼が若き日に画家であったということを、もっとも興味ふかく思い出させるものであると思う。(佐藤忠男著『黒沢明の世界』(三一書房・1969年)206ページより)−−
黒澤明監督は、永い間、カラー作品を撮ろうとしなかった。それは、カラー映画と言っても、1960年代前半までのカラー・フィルムに黒澤監督が不満を抱いて居た事も一因だったろう。だが、それ以上に、黒澤監督は、白黒映画の美しさに魅せられて居たから、白黒映画を作り続けたのだろうと、私は思って居る。
この映画の始めの部分で、マクベスである鷲津武時(三船敏郎)と三木義明(千秋実)が、雨の中、森で迷ひ、物の怪の出会ふ場面の美しさは、言葉では表現出来無い物である。又、鷲津が、矢を浴びる最後の場面の鮮烈さも、一度見たら一生忘れる事の出来無い物である。
この映画は、完成間も無い頃、イギリスで、アン王女を招いた国立映画劇場のこけら落としに上映されたのを皮切りに、シェイクスピアの国イギリスを含めた欧米各国で絶賛され続けて来た。その理由は、単なるエキゾティシズムではなく、ヨーロッパの古典文化と日本の古典文化が持つ精神的な共通性が、多くのヨーロッパ人に、この映画から伝わって来る日本の自然と古典文化の深さへの共感を抱かせた結果であったと、私は思って居る。この映画は、日本の誇りである。
(西岡昌紀・内科医)

